ラブやんの最新刊、11巻が出ました。
本編一人暮らしを初めてニート脱出の一歩目か、と思いきやいつも通りだったり。
さて、今回の巻末では田丸氏が講談社の忘年会に言ったレポートが描かれていましたが、その折『ああっ女神さまっ』の藤島先生に会い、「ラブやん自体が女神さまのパロディなのでお会いするの怖かったけど優しい方でホッとする」と書いてありました。そこで気付いたこと。ああ、そういえばラブやんのスタートってそんな感じだったっけ。
いや、今ではすっかりこのマンガ、カズフサのダメニートっぷりが中心となってしまっていたので、すっかり忘れてました。というか、すでにラブやんというか、天使長達ももう天使に見えずに、単なるカズフサの回りの変な人達にしか見えない。田丸ワールドってのは、どんな人(天使とか人外も)でも全員ダメ人間にしてしまうところが面白さなのかも。
さて、それはさておきすっかり「ニートマンガ」の大家となってしまったラブやんですが、じゃあほかにそんなジャンルの作品はあるのか、というのでいろいろ探してみました。ちなみに今回は単にニートが出てくるマンガではなく、そのニートであることが前面に押し出されているマンガということで。するとうちのブログの得意分野のような気がする萌え系4コマから見つかったので、そこから(おそらくは青年誌でももっとある気がしますが、そのへんはご存じの方にお任せします)。
『だめ×スパイラル』 すか
いきなりマンガ単行本からではないもの。これはまんがタイムきららWebで掲載されている無料Webコミック。作者は『ひろなex』のすか氏です。
■まんがタイムきらら – Web連載- まんがタイムきららWeb
ひろなex. (1) (まんがタイムKRコミックス) : すか
キャラ的にはかわいいけど、ネトゲにはまっていて面接にも滅多に行かないダメニートっぷりが炸裂してます。妹のほうがよっぽどしっかりしています。
基本的に『ひろなex』と同じく明るいギャグ進行ですが、それでも「こいつダメだ」っぷりが出ています。ただ、それでも職探しはしようとしている感じがあるあたり、『ラブやん』のカズフサよりはっぽどよいですが。でも、気付いたら季節が変わっているあたり、自宅籠もりきりな仕事の人間としては似たようなものを感じるのですが……もっと外でないとなあ……
『空の下屋根の中』双見酔(まんがタイムきららキャラット連載)
『空の下屋根の中』は明らかにニートな女性主人公香奈絵の日々の生活を描写しているもの。というか、淡々と進む静かなギャグ系のまんがなのですが、その折々に出てくる描写がかなりリアルな感じなのですよね。今の自分と照らし合わせて過去に何をやっていたか考えたり、急に変わらなきゃと思って手伝い出すけどやっぱり生活は変わらなかったりとか。
最近はニートというよりは求職活動マンガになっています。ちなみに求職もカンタンに決まるんじゃなくて、ちゃんとハロワに通って、そこでの条件などを考えたりします。例えばバイトを常時募集しているところの激務の様子とか(つまりよく言うブラック)。
ちなみに今月のキャラットからおもちゃ屋でのバイトを始めたのですが、そこでの仕事っぷりもなんとなく初めてバイトした時のコトを思い出しますね。たとえば初日なので簡単な指示だけ受けて「今日は何もしなくていいわよ」と言われるのですが、これに「じゃあ何すれば……」とか思ったり、何か手伝おうと声をかけると本当に簡単な店番だけ撒かされて「あてにされないって寂しい……」とか思ったり。まあこれはバイトの初日としては全然普通なのですが、仕事をし慣れないとこうなると(新卒の人も、最初の数ヶ月はこういう感情に囚われる人いるかもなあ)。
あと、家から帰ってきて「今日何した?」と聞かれての反応。軽く店に立っていたことしか思い浮かばず……

キャラット2009年3月号P132 「空の下屋根の中」
いや、たしかにそうなんですよね。私も初めてバイトしたあたりでは、この感覚に囚われたことがあります。でもある時そういうことを離したら先輩から「いや、アルバイトというのは労働の質ではなく、拘束時間に対して賃金が払われているから」って言ってました。ああ、それもなるほどなと思ったりしましたね。まあもう少し経って何か出来るようなれば変わるのでしょうが。
で、今はこんな感じで仕事を始めているので、これから先、またニートに戻るか、それとも仕事を続けるか。
空の下屋根の中 (1) (まんがタイムKRコミックス) : 双見 酔
つか、ニートって言葉自体も生まれたのはわりと最近なんですよね。しかし、社会にある現象としてかなり広まりを見せています。となると、この手のマンガはこれからどんどん増えてくる可能性はあるかもしれません……っていいのか? それは。
コメント
ブログ面白く読ませていただきました。
ニートと言うと個人的に思い出すのは『THE3名様』ですね。
ブログで挙げられていた作品と比べてファンタジー色がほとんどなく、
妙にリアルなのがツボなんですよね。まあそこが痛々しい点でもあるのですが。
そーいう意味ではファンタジー色の強いニート作品の方が救いがあって、
3名様の方が救いがないのかなーって感じました。
>はじめさん
こんにちは。
『THE3名様』は知らなかったのですが、石原まこちんさんの作品ですか。それなら雰囲気出てそうなところは納得です。
今度読んでみます。
はじめまして。
4コママンガの話がちょくちょく出てきますので、ご存知かとは思いますが、
重野なおき先生の「ひまじん。」はニートマンガになりますかね?
主人公のつぐみは、内職と友人の差し入れと親からの仕送りで暮らしてますし。
でも、内職してるってことはニートの定義からは外れるような・・・。
>ichiyen さん
はじめまして。
重野センセのマンガは結構見ているのですが
それは知りませんでした。
今度読ませていただきますね~