ラストに子供が出来てハッピーエンドになるマンガ

※本日はそのエントリーの性質上、ラストシーンにおけるネタバレが多いのでご注意ください。

いきなりですが、10年以上前の話。1996年にPCゲーム(エロゲー)で『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』というものが出ました。それはPC-98からWindows95にゲームの中心が移り変割っている時代のPC-98の最後の名作と呼ばれ、人気を博しました。そして当時まだ黎明期だった日本のインターネットでも、これらの話題がかわされました(もともと当時の数少ないネットの出来る環境の人はPC持ちの人だったので、PCゲームのユーザー重なっている割合が今より多かったのですね)。
で、このゲーム、実は主人公が物語の途中で結婚し、子供が生まれるのですが、そのシーンが描写され、そのすごく平和で楽しそうなシーンに、「家庭にあこがれた」といったコメントが掲示板などで見られたりしました。もしかしたら今なら『CLANNAD』なんかでそんな書き込みがあるかもしれません。

つか、現代では結婚願望が薄れたとか言われていますが、それでも人間には潜在的に家庭を持ちたいとか子供が欲しいと言った欲はあると思うのですよ。まあ、こんな世の中なのでアレですが。

この問題は、単純に自分が大変だから避けているというのもありますが、相手や生まれてくる子供に苦労をさせたくないという人の優しさもあると思ったりするのです。

で、前置きが長くなりましたが、マンガでも前述のゲームのようなシーン、すなわち登場人物の間、とりわけ主人公とヒロインとの間に子供が出来るというシーンがあります。その時の反応は様々です。それは子供の誕生というものは、その親となる人の生活をも一変させる性格を持っているためでしょう。特に生活能力のない場合(学生など)の影響は大きいです。故に作品によっては必ずしも幸福に繋がらない場合も出てきます。
ただ、やはりそういったシーンより、子供が生まれて幸せになる方がいいですよね。ということで、そういったマンガを一般作の中から集めてみました。

『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』(ゆうきまさみ)

ゆうきまさみ氏の牧場&競馬マンガ。
少年誌でいきなりヒロイン妊娠→できちゃった結婚という展開で驚かせたもの。まあ、両者とも未婚だったけど、仕事についていたからそれはかまわないけど。
まあ、その後いろいろあったものの、作品の雰囲気もあってわりとすんなり進んでましたね。何より父親に祝福されていたのでよかったのかなと。
ラストシーンでは家族で牧場で幸せそうにしているハッピーエンドでした。

じゃじゃ馬グルーミンUP 26 (26) (少年サンデーコミックス)

 

『ジゴロ次五郎』加瀬あつし

これは最終回、妊娠が発覚。で、その時の主役次五郎の反応がよいです。で、そのふたりの子供が出てきます。まあそこが最終回ちょっと前含めていい話なのですが、それは読んでください。
ちなみに同じ加瀬氏の『カメレオン』でも、最終回では子供が活躍(?)してましたね。

■参考:マンガがあればいーのだ。 朝比奈涼風の衝撃

ジゴロ次五郎 22 (22) (少年マガジンコミックス)

 

『涼風』瀬尾公治

上の「マンガがあればいーのだ。」さんのリンクで触れられていたのでこっちもついでに。
最近話題になったので。少年誌で妊娠があるものとして注目されました。一応最終回ではハッピーエンドとして終わります。
ただ、現実的に考えると、高校で妊娠、推薦で行くはずだった大学を断念、おまけに涼風は子育てのために陸上も断念ということになってしまいます。これを客観的に見て完全なハッピーエンドと捉えるかは難しいところでしょう(個人的には学生時代に女性に体力的、社会的リスクを背負わせた主人公はあまり共感できない。まあその後ちゃんと養っている点はよいとしますが)。
ただ、幸せの定義ってのは、他人が社会的な基準で判断することでもないと思うのですよ。だからこれもハッピーエンドのひとつではないかと(まあマンガである以上、その受け取り方も全て読者に委ねられるとは思いますが)。

涼風 18 (18) (少年マガジンコミックス)

 

『鉄コミュニケイション』たくま朋正

ちょっとマイナーなところでも(でもアニメ化されたからそうでもないかな)。
人類が地球外に脱出してしまった荒廃した未来、コールドスリープで目覚めて地球上最後の人間となった少女ハルカと、ロボット達の交流の物語。で、物語中盤からカナトという男の子が出てくるのですが、ラストでは話は未来に飛び、ふたりと、その娘が登場します。
恋愛シーンらしきものはあまりないのですが、それでもなんかこの2人が父と母になっていることは自然なように思えましたし、家族仲がよくてしあわせそうでよいかなと。
ちなみにアニメのラストとマンガのラストは微妙に違います(両方とも娘いるけどね)。

鉄コミュニケイション DVD-BOX

 

『みなみのしまのはなむこさん』シルエットさくら

先日買ったぱれっとで連載されていた萌え系4コマ。
漫画描きの日本のオタクが何故か南島部族に婿入りさせられてしまうというほのぼの恋愛系コメディ。夫婦なので直接表現はないにしても、いろいろあるっぽい言動はそこかしこに出てきたり。
で、ラストは日本に帰るか究極の選択を迫られまずが、そこで……
ちなみに、作者の方のサイトに行ってみると、こういうラストになった理由に納得したり(18禁なんで一応リンクはしませんが、検索かければすぐ出てきます)。

みなみのしまのはなむこさん (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

 

『0からはじめましょう』ととねみぎ

これもきらら系の萌え系4コマ。
ラスト、いきなり数年後に飛び、主人公は結婚しますが、そのラストページでタイトルの「0からはじめましょう」と関連することがポイントです。

0からはじめましょう (2) (まんがタイムKRコミックス)

 

『にこプリトランス』白雪しおん

まあこれは先日紹介したばかりなので。
まあ厳密には違うのですが(でも、王子は子供が出来るって発言してたな)、単行本4巻のラストではそれぞれのキャラクターの子供達が出てきます。

様々な恋愛が繰り広げられる萌え系4コマ『にこプリトランス』完結 – 空気を読まずにマンガを読む

にこプリトランス (4) (まんがタイムKRコミックス) (まんがタイムKRコミックス)

 

『彼氏彼女の事情』津田雅美

アニメ化もされたので記憶している方も多いのではないかと。
原作では終盤、主人公の宮沢雪野が妊娠します。高校での妊娠(しかもふたりとも進学校生)ということで、下手すればかなり鬱展開になりがちなとこですが、ここからが実は雪野というこの作品を引っ張るキャラの見せ場。それを肯定的に捉えて前に進み、産んだあとでまた大学には行って希望の進路(医者)になるというスーパーパワーを見せつけます。この作品は彼女の強さによってみんながかなり引っ張られているというのを感じさせます。
ちなみに大団円の最終回、「『ああ 面白かった。疲れたー』って言って死ぬのが夢なんだ」という彼女の言葉には共感しますね。
ちなみに私の少女マンガの知識範囲は狭いのですが、わりとこういった家族出来てラストっていうのありそうかも(『フルーツバスケット』の最後のページもある意味そうだし)。

彼氏彼女の事情 (21) (花とゆめCOMICS)

 

『愛人[AI-REN]』田中ユタカ

いちゃラブを描かせればこの人在りと言われるマンガ家のSF恋愛マンガにして代表作。未来、余命幾ばくもない主人公イクルと、最期の時を一緒に過ごしてくれる、同じく生命が限られた人造遺伝子人間『愛人(アイレン)』あいとの愛し合う日々を綴った感動的な物語。
しかしその2人の周りで世界も大きく動き始め、終末への道のりを辿ってゆきます。
ここでは「ふたりの子供が出来る」と書きますが、それは単純なものではなく、とてつもなく深い意味をお持つことになります。
あらゆる意味で名作だと思いますので、未読の方は是非目を通してください。特にラストの展開に注目。

愛人-AI・REN- 上 特別愛蔵版 (1) (ジェッツコミックス)
愛人-AI・REN- 上 特別愛蔵版 (1) (ジェッツコミックス)
愛人-AI・REN- 下 特別愛蔵版 (ジェッツコミックス)
愛人-AI・REN- 下 特別愛蔵版 (ジェッツコミックス)

 

まとめ

とりあえずこんなところで。探せばもっとあるでしょうね。

ちなみにこういった子供が出来てハッピーエンドのラストって作品は、エロゲー、エロマンガに多いような気がします。それは子供が誕生するに必要な性行為が必然的に表現される媒体なので、そのまま話がつながりやすいですから(逆にバッドなものも多数存在しそうですが)。ですので、エロ系の媒体を見るときは、そういったところに注目してみたり、直接書かれていなくてもその後を想像してみたりしても興味深いかもしれません。

 

追記

ちなみに『ドラゴンボール』もそういえるかも。悟飯とビーデルの娘パン登場。まあ鳥山マンガらしく、ここにあまり焦点は当たっていないのですが。さらに拡大解釈すれば『レベルE』もそうか。『ドラえもん』は時間軸が特殊だからちょっと違うかな。