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マンガ感想(4コマ系) Archive
全力で楽しんでる?不登校&ニート&無職ライフ『ウチはおおきい』
- 2011-05-11 (水)
- マンガ感想(4コマ系)
まんがタイムきららで『けいおん!』の大学生編がスタートしたのがネットなどでよく話題になっています。ですが私としてはもうひとつ注目したいのが、その前の号から始まったざらさんの『しかくいシカク』。

このブログや自分の運営する他のブログでは、同じくきららで最近まで連載してたざらさんの『ふおんコネクト』についてよく扱っていた通り、萌え系と言われる4コママンガの中ではわりと異色の細かい絵で描かれているストレート&ギミック的なギャグや細部のパロディー、そして時に現れる風刺などが読み応えがあり、4コマの中でも好きな作品のひとつでした。
■参考:きらら9月号の『ふおんコネクト!』における世論操作手法が実際にありそうな件について – 空気を読まない中杜カズサ
■参考:萌え系4コマ異色の作品『ふおんコネクト!』完結! – 空気を読まずにマンガを読む
というわけで、新連載のほうにも期待しているのですが、最近まで『ふおんコネクト!』とは別に、アフタヌーンgood!のほうで連載がされていた作品が単行本になりました。それは『ウチはおおきい』。
この作品は前述の通りgood!アフタヌーンで連載されていた4コママンガで、舞台は洋館を改造したとあるアパート。管理人は女子高生のカナエ。そしてほかにもお嬢様女子大生やDカップ英才美女などが住んでいます……と書くと、もしかしたらひだまりスケッチのようなほのぼのとした感じを連想する人ももしかしたらいるかもしれませんが、違います(まあ見方によってはそうとも言えるかもしれなけど)。じゃあギャグ的なものである、個性の強すぎる住人に振り回されるパターン(『まほらば』、古くは『めぞん一刻』とか)といえば、そっちに近いです。しかしそこは全員一筋縄ではいきません。
メインはさっき書いた3人の女性ですが、管理人且つ高校生のカナエは、希望して入った高校が経営難で閉鎖してしまい、救済処置で今の高校に編入してきたためにやる気を失って不登校ニートになりかけ。
入居者のお嬢様女子高生メイは、たしかに家は大金持ちなのですが、根底からニート気質で生活費を浮かすために(部屋と学費以外の費用はあまりのニートっぷりに止められた)、親から与えられていた高級マンションを売って安いこのアパートに引っ越し、その差額で生活しようとする大学留年生という一癖も二癖もある存在。ちなみに当然留年。
唯一まともと言えるのがリョウ(痩せ形巨乳メガネ)なのですが、この人、かなり不運です。というのは大学を首席で卒業して一流会社に入るほどの英才で、且つメイとは全く逆に活動意欲もあるのに(メイには「ニートの素質の無い人」と言われる)、昨今の不景気の煽りを受けて失業してしまい、一度出た家賃の安いアパートに戻ってこざるを得なかったという感じ。しかもその後もその有能さなのに仕事が決まらず、派遣やバイトを転々とするという。
このように将来に悲観的な不登校予備軍、ニートライフを愉しむお嬢様、能力を発揮できない失業業者と、なんだか現代社会のマイナス影響を反映されたようなメンツがおりなすのがこのマンガです(ちなみにアパートにはその他国籍不明の人と老人もいて、高校の同級生にはちみっ娘ゲーマーもいたりするけど、やはりこちらも個性炸裂してます)。
ただ、やはりそこはざらさんのマンガというか『ふおんコネクト』同様キャラは非常にアクティブで、たとえニートライフといえども全力で織りなします。
例えばカナエ。学校をサボるのにもスキルを展開しますが、ここでのギミックが能力の無駄遣い。
そして最強はメイで、ニートをするためならどんな苦労も惜しまないという本末転倒さが非常に良い感じです。まあ本人はそれを楽しんでいる感じですが。
で、やはりそうなると振り回され役&ツッコミ役は常識人に回ってくるわけですな。ちなみにその能力故に同窓の女のコ(女社長)に憧れられて、というかむしろ百合風に執着されている辺りも受難?だったり。
『ふおんコネクト!』に比べると、直接的なパロディは少なめですが(それでも先の画像のようにそれなりにありますが)、それを超す風刺やギミックがこんもりと描かれており、キャラの行動同様そこも魅力のひとつとなっています。
あと、下の画像にはどっかで見た人が(犯罪者になってるけど)。
というわけで、『ふおんコネクト!』が好きだった方は読まれることをオススメ。読んだことが無い人も、全一巻の4コマですので、気軽に楽しく読めると思います。
ちなみにこれでひとまず完結らしいですが、続きも読みたいなあ。
| ウチはおおきい (KCデラックス) | |
![]() |
ざら
講談社 2011-04-07 |
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少しずつ変化する幼馴染たちの青春物語~『君と紙ヒコーキと。』
- 2010-12-01 (水)
- マンガ感想(4コマ系)
私はわりと「幼なじみもの」、つまり男女の幼なじみが甘酸っぱい青春とか恋愛模様を披露するような作品が好きです。ただ、残念ながら設定では主人公とヒロインが幼なじみという関係のものはあっても、設定で止まってしまい、そこで幼なじみであるが故の何かというのが特にないまま、普通の主人公とヒロインものになるようなものも多く、そうじゃないんだと思うこともしきり。幼なじみものは、昔からの関係が故のお互いに寄せ合う好意の微妙な距離と、その変化の妙を見たいのですよ。
そんな欲求の中、いろいろと買ってきたマンガを読んでいたらなかなかのものを見つけました。それが『君と紙ヒコーキと。』
この作品は、ガンガンONLINEに連載されていたもので、基本はストーリー4コマですが、時に普通のコマ割り進行が入る形式となっています。絵柄(というか塗り)はどちらかというと少女まんが風ですが、それが作品の雰囲気にあっている感じ。
舞台は普通の高校。で、メインの登場人物は主人公の浦木圭と、その幼馴染であるヒロインの松野鈴。この二人を中心として、仲間である竜介、葵を交えて話が進行します。
さて、ヒロインの鈴にはちょいと変わった点があります。それは誰かに話しかけるかわりに、メッセージを書いた紙ヒコーキを飛ばすというもの。で、その主な対象は圭。
何故鈴は、わざわざ紙ヒコーキでこんなことをしてくるのか、(最初のうちは)圭もわかってはいません。しかし、そうすることで鈴と触れあえることに自分でも気づかないうちにうれしさを感じているそぶりが見られます。
さて、気になる二人の間柄ですが、見た目から鈴は圭を慕っているように見えます。そして圭は口では「恋愛感情はない」とはいいつつ、ちょっとしたことでドキリとしたり、ふたりの間に誰か(特に高崎竜介=りゅう。いい奴)が入ってくるとヤキモキしたり。幼馴染ものでは定番ではありますが、それがいい感じですな。
ちなみにこの二人やほかの仲間を交えた漫才のような、それでいてほのぼのとしたやりとりがなかなか心地いい空間を作り出しているのですよね。これもまた、青春的。あと、ちょっかいとか出す人はいますが、全員イヤな奴じゃないというよりみんないいコなので、気分良く読めます。
さて、この作品は主に主人公である圭の視点から描かれるのですが、物語の途中までは鈴はその圭に対して向けられる笑顔を絶やさない女の子に見えます。しかし、実際はそうではなく、なかなか人と話せない性格なことが判明します。それが故に紙ヒコーキを使うことになったのですが、やはりそれは子供のころの圭が関係していたりします。
ですが、圭のほかにりゅう、そして葵といった仲間が出来て、だんだんと周りの人とふれあえるようになってきます。
しかし、そんな二人の関係に、というか圭の心情にだんだんと変化が生じてきます。
人見知りする鈴がに人に慣れてきたこと、それは圭にとっても喜ぶべきことなのですが、そこで説明し得ない、不思議な感情。
今までは自分と二人だけでやりとりをすることが多かった鈴。しかしまわりに人が集まってくることで、鈴に取っての自分の存在は必要か…という事を考えたり。
そして、鈴がもう自分を必要としないという夢を見てしまったことから生じるすれ違い。そして…
ここから先は、ネタバレなので伏せますが、なかなか幼馴染もの好きの人間にいい感じを与えてくれました。
全体として雰囲気も良く、テンポもいい感じなので、幼馴染もの好きな人だけではなく、学園もの、青春ものが好きな人も読まれるとよいと思います。
この二人はこの作品は巻末のコメントによると登場人物たちの「第一の季節」なのだそうで。ま、たしかにこれからがいろいろ関係の変化に期待できるところなのでここで終わりというのは、もったいない気がします。ですが、応援次第で「第二の季節」もあるかもとのことですので、私は応援したいと思います。
//——————–
◆追記
連載されていたガンガンONLINEで、現在でも第一話が読めるようです。
■君と紙ヒコーキと。 – 漫画 – ガンガンONLINE -SQUARE ENIX-
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『ヒツジの執事』~モフモフ執事とミニウサギの心温まるお話~
- 2010-11-03 (水)
- マンガ感想(4コマ系)
お久しぶりです。このブログで感想を書こうと思っていたマンガが積み重なっていますので、徐々に消化してゆきます。
さて、今日はまず『ヒツジの執事』。ただしNTTドコモのiコンシェルキャラクターとは全く関係ありません、。オリジナルのマンガです。
これはまんがタイムジャンボとラブリーで連載されていた『子うさぎ月暦』『ミニっき えにっき』として連載されていたものを編集した二冊となります。
舞台はたぶん未来の月。擬人化された動物たちがそこで生活するのですが、月にドームが出てくるなど世界観はSFなのですが、出てくるキャラクターは動物(「クローン復活」とちょっとだけ触れられているから、たぶんそういった経緯があるのかな?)。しかしそこで動物たちがしている生活は、まるで昭和の日本風。SFとも動物擬人化ともちょっと違う、不思議な感じの世界が展開されます。
キャラクターは、タイトルにもなっているヒツジの執事であり、名前の通りお屋敷の執事をつとめる20代執事サフォーク(庶民派)、そして当主であるけどまだ赤ん坊~子供のミニ(その理由は後述)、そしてメイド長であるミセスコリー(ミセスは敬称で未婚)、屋敷でミニの兄的な立場となっているマイク&リオン兄弟など、お屋敷の人々を中心に展開します。
さて、このマンガは1巻と2巻にあたる「残業」のふたつがありますが、1巻はタイトル通りヒツジの執事であるサフォークを主人公とした物語で、「残業」では数年後、君主であるウサギのミニが赤ん坊からやや成長した時の物語が中心の、二通りの見方が出来る話となっています(ただしどっちも登場キャラはほとんど同じ)
お話は前述のように月の世界でのお屋敷の物語ですが、1巻の最初のほうで、ミニの両親(君主と奥方)が乗ったシャトルが墜落するという、いきなりの衝撃展開が起きます。そして君主となったミニのことを世話するサフォークの物語が中心です。
しかしサフォークさん、執事といっても年齢はまだ20代なので、あこがれる女性もいます。その相手が牧羊犬ミセスコリー。
ちなみにその二人の関係は、クールなミセスコリーに対して一方的にサフォークが好意を抱いているという感じ。
だけど実際はミセスコリーはクールではなくかわいいもの大好きなのですが、それを見てしまうとたちまち牧羊犬と羊の本来の関係に。
ちなみにこの作品、サフォークやミセスコリーの関係のように、動物の特性がいたるところにそのまま出ている感じです。代表的なのはサフォークの毛ですな。あったかそうなのでよく刈られます。あと、ミニはウサギの習性らしくやけに段ボールに入ってるし。
そして「残業」では、赤ん坊の時から成長し、それなりに賢く知恵のついたミニが起こす物語が中心となっています。頭はとてもいいのですが、そこはまだ4歳くらいの少年。そこでのいろいろな行動や考えることがほほえましかったりします。
だけど、サフォークや皆が好きなまっすぐな少年であり、その周りとの関係に和みます。ミニだけではなくその周りも、基本的に子供的なわがままはあっても、みんないい子なのですよね
このように、魅力的なキャラクターが織りなす世界はなかなかいい感じのものとなっていますし、少しホロリとさせられるシーンもあります。興味のある方は読んでみてください。
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萌え系4コマ異色の作品『ふおんコネクト!』完結!
- 2010-07-10 (土)
- マンガ感想(4コマ系)
先日発売された『まんがタイムきらら』の8月号で、長年同誌で連載されていた『ふおんコネクト!』が最終回となりました。
このマンガ、きららでは『けいおん!』『三者三葉』『かみさまのいうとおり!』『あっちこっち』『うぃずりず』『かたつむりちゃん』のように、わりと初期から連載されていた長期連載組に入り(余談だけど、『棺担ぎのクロ』いつ復活するんだろうなあ)、この雑誌を支えてきたマンガのひとつでもあります。
このマンガは、いわゆる「萌え系4コマ」としてはわりと異色なほうだと思います。しかし、その異色な部分のひとつひとつが魅力になっていたのだと思います。それについて今日はちょっと振り返ってみましょう。
かなり細かい書き込みと、多くちりばめられたネタ
このふおんコネクト、萌え系4コマとしては一目でかなり目立つことがわかります。というのは、この系統にしては珍しく、線が細く、そして細部まで書き込まれているのですよね。そしてさらに個性的なのは、その細かく書かれたパロディを中心としたネタ。背景にもいろいろなパロディネタが書かれており、それを探すのもひとつの楽しみとなっていました。
超個性的なキャラクター
マンガではたいていの場合キャラクターは個性的ですが、この作品ではかなり個性が飛び出しています。主役のふおんや姉の夕の超個性っぷりを筆頭として、株で数億の資産を持つ超人クラスの交流やその周りの人間もかなり個性的。影が薄く見られる妹の通果も普通方面でかなり個性的だったり。これだけ個性溢れるキャラがいたら収拾がつかなくなるところですが、その個性の暴走がかえっておもしろいところになっていました。ちなみに名前は多く通信系のものから。故に連載開始時はまだボータフォン=境ふおんがあったのだよなあと。
ちなみに、最終回にも個性が強そうな新キャラ二人が登場しているあたりがすごい。
時に鋭い風刺やロジックネタ
このマンガ、ネタにパロディと同時にかなり時事なものが詰め込まれているのですが、その中にはかなり鋭いものもありました。代表的だったのが、以前紹介したアンケートネタ。
■きらら9月号の『ふおんコネクト!』における世論操作手法が実際にありそうな件について – 空気を読まない中杜カズサ
まさか萌え系マンガ雑誌で(とはいっても、きららは他誌よりけっこうこういうネタ多いような。『うぃずりず』とか)こんなネタが出て来るとはと、驚きました。
ちなみに最近では、超人交流たちをうまく夕とふおんとの三すくみで権力を押さえ込む偉人さん(1年の一瀬 具さん)ネタがおもしろかったです。
ほかにも話の展開数多く魅力があり、このまま終わるのが惜しまれる程です。最終回もメインメンバーは卒業しましたが、旧1年メンバー(Webマンガで連載されている『みちかアクセス!』メンバー)は残っているので、こっちでまだ続きをやって欲しいと思えるくらいです(少なくとも新作まではWebのほう、続けてほしいなあ)。
■まんがタイムきらら – Web連載- まんがタイムきららWeb
ともかく、これは私がきららを読む目的の一つであったマンガで、楽しませてもらいました。ここにありがとうと言って拍手を送ります。4巻は9月発売とのことなので、楽しみにしています。
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