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『まんがタイムラブリー』は何故休刊に至ってしまったのか
- 2011-06-14 (火)
- コラム・雑記
まんがタイムラブリーが休刊してしまいました。 2011年3月号より連載陣を一新する大胆なリニューアルを行ないロゴをはじめ雰囲気を一新、いままでの中綴じ本から平綴じにもなってスタートしてから半年も経たないうちの休刊となってしまいました。
■コミックナタリー – まんがタイムラブリー17年の歴史に幕、7月号にて休刊
■参考:コミックナタリー – まんがタイムラブリーが大胆リニューアル、表紙はHERO
本誌を見てみると、最終ページに今号で休刊する旨が書いてあるほかは通常通りとも思える内容で、こういった休刊時に連載陣が急激に話をたたむでもなく、各マンガの最終ページにも「次号をおたのしみに」も「ご愛読ありがとうございました」もなく、本当に急に決まった休刊と思われます。
発売日まで全くこの情報がなかったので、正直ビックリしました(あえて言えば、まんがタイムジャンボの発売日が4日から12日に変更になったくらい)。と同時に、早すぎたもののこうなる運命だったのかもなあ、とも思います。
しかしネットを見てみると、この休刊に際して的が外れているようなコメントを見かけます。私も詳しい原因を言えるわけでもありませんが(それを正確に言えるのは、内部の人間しかいないわけで)、明らかに間違っていると思われる部分を正しつつ、何故『まんがタイムLovery』が休刊に至ってしまったのか、考えてみようと思います。
4コママンガ誌は15年以上前から多くの種類が発行されている
まず、ネットを見ると、まんがタイム系の雑誌の多さに「増やしすぎたせい」というのを見かけますが、これは違うと思われます。たしかにまんがタイム系列きらら系4誌を除いても『まんがタイムラブリー』のほかに『まんがタイム』『まんがホーム』『 まんがタイムジャンボ』『まんがタイムファミリー 』『まんがタイムスペシャル』 まんがタイムオリジナル』、それに作者別コレクションを加えると本誌系で月に8誌にも出ていることになります。ただ、「増やしすぎ」の指摘は少し的が外れていると思われます。というのは、この体制になっているのはもう1990年辺りから20年くらい続いているので。一番古いのは当然『まんがタイム』で、先日創刊30周年を迎えました。『まんがタイムラブリー』はこの中では比較的新しい方ですが、それでも1993年創刊なので、18年経っており、『まんがタイムきらら』(20003年創刊)よりも10年以上前にあるのです。故に増えている状況はその時代から続いているものであるのです。
ちなみにこのほかにも4コマ誌は他社からく『まんがくらぶ』『まんがくらぶオリジナル』『まんがライフ』『まんがライフオリジナル』『まんがライフMOMO』『まんがタウン』、さらには「本当にあった~」系の実話系誌もあります。ちなみに私は一部は学生時代から見ていましたが(「ナオミだもん」とか高校生の頃に読んでたとか)、空白期間を経て近年またハマり、月に実話系以外(こっちはどっちかというと女性向けなのもあるので)きらら系も含めて買っているのですが、たった三ヶ月で雑誌を積み上げた山が1メートルにもなってどうしたもんだろという状態になっています(しかもこれらの作品、必ず単行本化されるとは限らないし、1巻が出ても2巻がでないものもあるのでなかなか捨てるに捨てられないという)。
それでも、今まではそれで長年安定していたとしても、ここ数年の世の中の変化、すなわち出版不況が影響を与えているというのはたしかにあると思われます。ただ、増えているのはもともとであり、しかもそれで10年以上回っていたので(それに加えてきらら系も創刊されたし)、この体勢が直接の原因とは考えにくいです。あえて言うなら「増えていたまま読者の減少に追いつけなかった」かと。ちなみに自分は、すでに月刊誌が多数というより、週刊誌の感覚で買ってます。
コンビニに置かれている4コマ雑誌の売上的メリット
ちなみにこれもネットで勘違いが多そうですが、同じ4コマ雑誌であり、アニメ化もされた『けいおん!』などが載っている『まんがタイムきらら』などより、こちらのまんがタイム系のほうが雑誌の売上げが低いかというと、それはないと思われます(『まんがタイムラブリー』は後述の理由によりわかりませんが)。
私はきらら系のほうも買っているのですが、実はこちらはまんがタイムきらら系、まんがタイムなどに萌え系4コマ誌に比べ入手が難しいのです。というのはこれら、コンビニ置きがあまりないのですね。というかうちの近所だと書店置きまでないところも多い。Amazonが低価格雑誌の取り扱いをやめてしまってからは尚更入手が難しくなり、何故か周辺で唯一きらら系を仕入れてくれているちょっと離れたコンビニに通っている感じです(でも置いてないコンビニでも『けいおん!』の単行本はきっちり仕入れていたけど)。
実はここがポイント。コンビニは全国で4万件近くあると言われています。
これらの店舗で一冊ずつ売れるだけで、部数が数万単位で違ってくるわけです。さらに萌え系を置いていない一般向けの本屋、それにキオスクなども加えたら差がはっきりとついてしまいます。ちなみに、過去にはコンビニで仕入れをやめるので休刊になった雑誌というのも存在するとのこと。
まんがタイム系に限らず4コマ系雑誌の多くは印刷部数の公表をしていないので詳細は不明ですが(たとえあっても返本率などもあるので正確なところはわかりませんという前置きをつけておきますが)、おそらくネットではその感想が少数派になってしまう『週刊漫画TIMES』などや(情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明さん等がしっかり読まれて書いてますが)、下手をすると成人向けコーナーに置いてある『COMIC快楽天』や、もっと下手をするとなめくじ長屋奇考録さんで紹介されてるようなどう見てもニッチにしか思えるないようなものでも、コンビニにおいてある以上、萌え系雑誌より発行部数が高い可能性はわりとあるわけです。
とらのあなとかみたいな専門書店に行くと平積みにしてあるのでそちら中心で買う人はわかりにくいかもしれませんが、まんがタイムなどと比べてネットで目立っている(まあアニメのほう中心ってのあるでしょうが)きらら系は、まんがタイム系と比べて規模は小さいと言えるのです。ネットの観測範囲での出来事と現実的なもので差異が生じていることはよくありますが、それもこのひとつかなと。
■参考:図録▽コミック誌発行部数ランキング
■参考:社団法人 日本雑誌協会(印刷発行部数公表あり)
去年から始まったまんがタイム系各誌のリニューアル
で、非常に前置きが長くなりましたが、『まんがタイムラブリー』に話を戻します。
一番最初にも書いてありますが、『まんがタイムラブリー』は3月に大幅なリニューアルを行ないました。実はまんがタイム系列の雑誌はこのほかにもあちこちで昨年秋頃よりリニューアルが行なわれていました。象徴的だったのは、『まんがタイム』で20年以上続いていた、ある意味植田まさし系4コマ誌のイメージを色濃く残している『かつあげ君』『まさし君』などが終了、同じく他でも『天使くん』、『ごめんあそばせ』といったような、長年続いているものが終了し、雑誌間でマンガの移籍が相次いだことです。
これの理由を推測するに、やはり長年の連載でバラついて特色の薄くなった各誌を見直し、ターゲットを設定し直すということだったのではないかと思われます。それにより、今まで読み続けてきた年齢が上の世代向けの『まんがタイム』『まんがタイムオリジナル』から、やや若者向けの『まんがタイムスペシャル』まで分類した感じなのではと。
『まんがタイムラブリー』の失敗は何か
その中で『まんがタイムラブリー』は何故休刊に追い込まれたのでしょうか。
『まんがタイムラブリー』は名前通り、もともとは「好きだヨンたーくん」みたいに女性向けの恋愛系が多い4コマとして創刊されました(このあたり、萌え系4コマの系統に繋がるあたりもあると思われますが、その話はまた今度)。しかしリニューアル直前は、ほかの4コマ誌が植田まさし系からのリニューアルで、恋愛系ややわらかなものが増えてきたため、差異がなくなってきます。実質私も『まんがタイムジャンボ』と混同することがありましたし。
故に、そこから差異を出すべく大きな差別化を図ったと思われます。それはすさまじく、綴じ方の変更の他、ほとんどの連載作を一から始めるだけではなく(例外は『ココjロ君色サクラ色』)、今まで4コマ誌であまり見かけなかった作家を採用するなど、非常に大胆なものでした。実質新創刊と言っていいと思います。
ただ、今回は結果的にそれが大裏目に出たと言えるでしょう。まず、4コマファンの中で作家買いがなくなり一からスタートしなければならないこと。さらに、作家は有名な人がいても、それらが4コマ雑誌を読む層とかみあっていなかった可能性が高いことがあります。
またリニューアル時に必要なターゲットの設定がどこに定められているかわからなかったこともあります。これ、表紙のHEROさんの絵がかわいいのはいいのですが、ロゴデザインなども含めて少女向けに見えるのですよね(おかげでコンビニで買うときちょいと恥ずかしかった)。しかも作者もどっちかといえば女性読者が多いようなマンガ家さんかなと思えますし。ほかの4コマ雑誌にも言えますが、リニューアル直前の『まんがタイムラブリー』は比較的男女中性的な雑誌で男女両方の読者がいるような感じでしたが、ここで男性読者を脱落させてしまったのではないかと。
とはいえ、女性読者向けだったかというと微妙で、イメージ的には綴じ方もあり、きらら系に近いと思われた感じもあるかもしれません(実際背表紙からだと見分けがつかない)。
ここで先程話したコンビニの話に戻ります。実はリニューアル前まで『まんがタイムラブリー』は『まんがタイム』の置いてある店でも売っていて、比較的簡単に買えたのですね。しかし、リニューアル後はその直後から売らなくなる店が出始めました。勿論詳細はコンビニの仕入の人に聞かないとわかりませんが、もし、町のコンビニでは購買層が限られる萌え系と判断され、今まで仕入れていたのにそれを切られたという可能性もあるのではないかと思われるのです。
つまり、ターゲットを設定するはずが、どっちつかずになってしまった可能性が高いのではないかと。
善し悪しを判断できる前に終わって?しまった連載
さて、マンガの内容ですが、正直毎号これのために買う、というものは、唯一移籍の『ココロ君サクラ色』(しかも4コマじゃない)しかありませんでした。
■幼なじみ同士達のほんわかとした青春ラブコメ『ココロ君色サクラ色』 – 空気を読まずにマンガを読む
前述のようにやはり4コマにいままでなかった作家さんの作品がでしたので、判断できなかったのですね。しかも4コマ慣れしてなさそうだなあという作品もあった感じがしますし。
ただ、それで「つまらない」とは言えないのですよ。というのはこういった4コママンガというのは、続いていると途中でどんどん面白くなることがよくあるので。今人気のある『らいか・デイズ』も、2巻になりらいかの短所が出てきて、人間関係に壁がなくなってきたあたりからかなり展開の広がりが出ておもしろくなってきた感じですし。故に、もう少し続いていればかなり面白くなる作品も出てきたかもしれないのに、5号でそれを判断するのはいささか短すぎたと思われます。
連載陣の復活を望む(とりわけ『ココロ君色サクラ色』)
そういうわけで、名前こそ『まんがタイムラブリー』を引き継いではいるものの、リニューアルの失敗というより、新創刊の失敗と捉えた方が、しっくりくるのです。
さて、今後ですが、まず『ココロ君色サクラ色』の移籍先が気になります(最終号に載っていなかったので、すでに移籍準備をしている可能性もありますが)。どこかの雑誌に、最悪芳文社系で無理なら同じく桑原草太さんの『紅心王子』を連載しているスクエニ系でもいいので連載を続けてほしいです。あと、他の作品も前述の通りまだ伸びる可能性はあると思うので、このまま終わらせるのは惜しいところではあるとは思います。
ともあれ、休刊のショックを受けつつも、これ以上出ないように願い(こうなってくると次はアレか、とかいろいろ心配になってくるので)、読み続けて支えようと思う次第。
| ココロ君色サクラ色(1) (まんがタイムコミックス) | |
![]() |
桑原 草太
芳文社 2011-04-22 |
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4コママンガにおける幼なじみカップルもの(萌え系4コマ編)
- 2010-07-08 (木)
- コラム・雑記
さて、前回は4コママンガの中で、一般系4コマ雑誌(この言い方もちょっと違和感を覚えますが、他の言い方がないので)で載っているマンガのほうの幼なじみものを書きました。
■4コママンガにおける幼なじみカップルもの – 空気を読まずにマンガを読む
では、『まんがタイムきらら』などのいわゆる萌え系4コマ雑誌のほうはどうでしょうか。ちょっと抽出してみました。
ちなみに「高校生もので、中学生からの同級生」というのは今回幼なじみカップルとはみなさないとします。
にこプリトランス(白雪しおん)
前にも紹介しましたが、結城騎士と美作弥深子が幼なじみであり、イトコ同士。連載中もなかなか微妙な気持ちを見せていた感じで
したが、真骨頂は、最終巻の終わり間際でお互いの気持ちが通じあった時ですな。ニヤニヤもの好きにもなかなかたまらない展開になってます。
兄妹はじめました(愁★一樹)
この作品には、高坂茜と高坂葵という2人と、若葉弧金と大山萌葱という二組の幼なじみがいます。ただ、厳密にはカップルではありません。しかし高坂の名字が示すように、前者の2人は幼い頃に両親の結婚で兄妹になったというもの。でも、兄の方はあいかわらず想いを抱き続けています。さらに後者のふたりのうち、弧金は萌葱に想いを寄せているのですが、萌葱は茜のことが好きで、これがドタバタ展開になります。
最後の話はいろいろな見方が出来ますので、そのあとでどうなるかは読み手の想像次第かなと。
ベリースイート(神武ひろよし)
庵原徹×鈴井小梅というのがカップル。
お互い気持ちを表にはしませんが、実は相手のことが好きという描写があちこちに見られる王道もの。
最後も明確な告白とかはないのですが、ただ、そのうちくっつくんだなあというのは大体想像できたり。
まじん★プラナ(nino)
主人公の有人は様々な女の子に囲まれるハーレム的マンガで、幼なじみの茉莉もその中にいる感じでしたが、つい先日、有人の口から茉莉のことが好きだという言葉が出ました(但し本人に言ったわけではなく、他に言い寄られた女の子に対する言葉)。
ハーレムで終わるのか、この2人に何か起こるのか、注目。
特ダネ三面キャプターズ(海藍)
まんがタイム系から電撃大王に移籍したマンガですが、同じ海藍さんの作品で、男性が殆ど出てこない『トリコロ』とは違い、こちらでは男性キャラの風間慎太が小田とみかと幼なじみ。
とみかは明らかに気がある感じでしたが、慎太のほうもとみかに彼氏が居ると勘違いして、それが違っていたとわかったときにほっとしたりして、なかなか微妙な接近を見せています。
あんぐら(ちざきゃ)
アンソロ系や同人系マンガ家女性の集まるアパートに、一般人の大学生小野塚啓太が紛れ込んで生まれるドタバタギャグ。このうち五十嵐結衣と小野塚啓太が幼なじみ(他に毛一人いるけど)。ちなみにシチュエーションから啓太ハーレム状態。
結衣は啓太に気があるはずですが、どうも普段の態度が(ギャグ的に)傍若無人なのでその色が出ていないような。
ちなみに連載終了で、今月最新刊が出るようですが、結末はどうなっているか楽しみです。
・あんぐら 2 (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)
Sweet Home(やまぶき綾)
幼い頃の約束で親公認の許嫁となり、姉妹と住む伊織のもとにやってきたという陽向。設定はかなりベタですが、この陽向が異性に触れられると投げ飛ばすという特殊体質の持ち主というもの。ついでに姉妹も伊織LOVEだったりという、ある意味ハーレムのような展開だったり。
しかし、伊織の方も陽向に対してまんざらではなく、投げ飛ばされることもありつついろいろ距離を縮めています。
ねこにゆ~り(kodomo兎)
猫好き人間嫌いの榊優理には数少ない心寄せる人間が幼なじみの水木歩と八重樫世良。このうち歩が優理に思いを寄せ、それを世良が応援する感じ。ただ、人間に感心がない優理と超草食系な歩なので、進展のしようがない。それを歩のことが好きなあさひが入って来たりしていろいろドタバタあったり。
ちなみに次回で最終回なので、どうなるか気になるところ。
とりあえずこんなところでしょうか。
萌え系4コマはわりと女の子同士の交流ものが多く、男性キャラが脇に追いやられ、全然出てこないものもかなり多く思えます。しかし、探せばわりとこういった男女の恋愛要素を含むものというのはあります(とりわけ最近は増えてきた感じ)。
というわけで、このテのものが好きなので、これからもいろいろ探してみようかなと。ただ個人的には、あるなら設定だけであとはおきざりというのではなく、しっかりと過去からのこととか、幼なじみであることを生かしたものが読みたいですな。
■関連:萌え系4コマにおける男女恋愛が描かれているマンガ – 空気を読まずにマンガを読む
■関連:「お前ら早くくっついちゃえよ」とツッコミを入れたくなる4コママンガ – 空気を読まずにマンガを読む
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4コママンガにおける幼なじみカップルもの
- 2010-07-06 (火)
- コラム・雑記
「幼なじみの少年と少女の微妙な距離」を扱っている、いわゆる幼なじみものというのは少年マンガでは昔から王道と言われるものです。しかし、現在振り返ってみると、現在、幼なじみのキャラ同士が恋愛、もしくは友達以上恋人未満で話が展開する作品というのは、(あくまで私の体感的にですが)減ってきているように思えます。さすがに、このパターンはマンネリになってしまったからでしょうか。むしろゲームのほうでは増えている気がします(これは思い当たる理由はあるのですけど、その話はまたの機会に)。
こういった王道幼なじみもの好きの自分としては、いろいろマンガでもそれを探しているのですが、最近読んでいるマンガジャンルで、意外とそれが多いのに気付きました。それは4コママンガジャンル。むしろ百合系のものが多い萌え系4コマより、むしろ一般系のほうが多いような気がします。
というわけで、同じように昔ながらの王道な幼なじみものが好きな人用に、今日は4コママンガにおける幼なじみものをまとめてみました。ちなみに今回は男×女ペアに限ります(百合ものだとそれが友情かガチの愛情か区別しにくいのもあるので。あとBLは自分がよくわからない)。
ちなみに、少年と少女以上に年齢の進んだペアもいますが、それもまた一興。
キラキラ★アキラ(曙はる)
『まんがタイムファミリー』連載。
高校生の桃太郎とアキラの幼なじみペアの物語。おさななじみものでよくあるベランダ越し移動ならぬ、上下階の縄ばしご移動というものが見られます(それによって騒動も起こること多し)。
初期は桃太郎ばかりが意識し恋愛を意識していない(というか仲良し意識が子供のときのまま止まっている)ように見えたアキラですが、最近桃太郎が女の子と話していたりしているところに複雑な心境を見せるようになったので、今後が見ものです。
あおいちゃんとヤマトくん(師走冬子)
『まんがタイムジャンボ』連載の4コマ。幼なじみの大学生あおいとヤマトが同じ本屋でバイトをしながら巻き起こすいろいろなドタバタギャグ。
当初はお互いに腐れ縁の友人同士という感じで、恋愛感情的なものはあまり表に出ません。しかし、お互いいろいろ気になるところがあるようで、ちょっとしたことで反応を見せるあたりがポイント。
だけど最近の号では、やけにシリアス混じりな展開になっているので、行く先が気になるところです。
ちなみに同じ作者の『うさぎの~と』にも幼なじみの少年に恋する少女がいますが、どうも恋愛かどうか微妙なところがあるので、ここで触れるだけにしておきます。
はこいり良品(井上トモコ)
『まんがタイム』連載中の作品。
古本屋含めとある商店街中心の話となっていますが、古本屋の次女、マキと魚屋の息子、ケンジが幼なじみ。
これも心情の変化があり、最初はケンジがマキの姉であるしおりに憧れ→だんだんとマキを意識という感じになっています。マキのほうは特に意識してなかったのですが、最近微妙に変化が起きているような、起きていないような、という感じ。要注目。
ちなみに同じ作者の『あかるい夫婦計画』においては、幼なじみだった夫婦の物語だったりします。
そんな2人のMyホーム(樹るう)
『まんがタウン』連載の4コマ。
当初は芸術家の父と有能な着物大和撫子である舞のファミリーもの側面が強かったですが、宅急便の集配に来るヒロちゃんが幼なじみだと発覚してから、だんだんとそちらにシフトが置かれるようになってきています。
現在、過去の謎が解けたりいろいろあった末にいいところまで来ていますが、娘を超溺愛する父親がどう出るかが注目なところ。
+1(プラスワン)サプライズ(大乃元初奈)
『まんがタイムファミリー』連載中の4コマ。
基本は父の再婚相手候補としてやってきた万鈴と、娘の中学生、千鶴を中心としたホームコメディですが、千鶴には隣に住んでいる幼なじみの京という少年がいて、その関係がクローズアップされることがあります。
昔は京のほうばかり千鶴に対して意識をして、千鶴に近づいてきたライバルがいたらやきもきしたりしていましたが、最近は千鶴のほうも微妙に京のことが気になっている様子が見られます。要注目。
聖葵学園日誌まなびや(大乃元初奈)
『+1サプライズ』と同じ、大乃元初奈さんの4コマ。全1巻
こちらは学園ものですが、幼なじみの遥花と太一郎は、実は親の再婚で姉弟になるはずだったのですが、太一郎は乙男心(キャラ紹介欄記載)で強引に姓を元母方のものにしてそれを阻止したという背景があります。そんな心はつゆ知らず、ただ子供のように元気に動き回る遥花ですが、太一樹のことは好き好きなのですよね。ただ、それが「恋愛感情」となるのかが、注目点だったりします。
最後は物足りないと思われる方もいるでしょうが、なかなかいい感じの終わり方だったと思います。
コミカプ(後藤羽矢子)
『まんがタイムジャンボ』で連載中の4コマ。
マンガ家でそれなりに売れ線に載ってきているちひろ(男)と、アシスタントをしつつマンガ家を目指すういが幼なじみ。
お互い好意は(特にちひろは)持っていて、行動にもそれが現れていますが、今はマンガ優先という感じ。ただ、その創作においてお互いが強く支え合っています。
ちなみに絵柄はかわいいですが、時折『バクマン』の中井に見られるような(それ以上かも)ブラックなネタもあります。それも含めてマンガ創作。
合金さんちの日常(松田円)
先日完結した4コマ。
こちらはすでにゴールインして、ラブラブな夫婦生活を送っている幼なじみです。
旦那の鉄矢は誰が見てもロボに間違われるロボ顔(でも人間です、たぶん)、奥さんのあげはさんは中学生並みの童顔だけど怪力ですが、お互いはお互いを普通に受け入れて愛し合っている感じ。ある意味幼なじみものの理想のゴールかもしれません。
ちなみに作者の松田円さんは『それだけでうれしい』という、幼なじみのストーリーものも描かれています。そちらも必見。
ちなみに4コママンガ誌に掲載されているものでまだ単行本も出ていないけど今注目している幼なじみものがもうひとつあります。それはそのうち紹介することにします。
さて、今日は一般系の4コママンガ雑誌から出してきましたが、萌え系雑誌の4コマももちろん幼なじみものをわりと見つけました。ただ、長くなったので、その紹介はまた次回。
■つづく
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完結した物語としてのマンガを評価する賞があってもよいのではないか
- 2009-12-14 (月)
- コラム・雑記
ここのところ毎年の名物になっている 「このマンガがすごい!」の2010年度版が出版されるようです。
■痛いニュース(ノ∀`):【漫画】 「このマンガがすごい!2010」 ランキング発表
見たところ、今年は週刊少年ジャンプのものが多く、それについて賛否両論あるようです。それは『バグマン』や『ONE PIECE』がふさわしくないというわけではなく(むしろ最近の『ONE PIECE』の面白さはかなりの人が納得するところでしょうし)、『このマンガがすごい!』という企画が、今まで知名度の低いマンガを発掘するというのがひとつの特徴だったのに対して、今年のはもともと知名度が高くなってしまった点にあるでしょう。でも『星守る犬』がランクインしているあたりは、その傾向が全くなくなったわけではないとは思いますが。
これは、どうやら集計方法が変わったというのもあるようです。
■参考:『このマンガがすごい!』がちょっと納得いかない件について: 漫棚通信ブログ版
とはいっても、ここのベスト10がおもしろくないか、というとそういうわけではなく、たしかに今まで知らなかった人は読んでも損をしないレベルのものが多いでしょう。ちなみに私は女性向け部門のほうで知らない作品があるので、そっちを読んでみたいなと。
ただ、『このマンガがすごい!』で選ばれているマンガは、一つ留意しておかなければいけないことがあります。いや、これに限ったことではなく、マンガに対して与えられる賞的なもの、すなわち「講談社漫画賞」や「小学館漫画賞」なども含めたものは、ほかの分野、たとえば小説や映画の賞とは大きく違った特徴があるのです。それは、殆どの場合その評価された作品が、まだ連載中、すなわち完結していないということ。
現在、マンガの発表形式には雑誌連載と読み切りがありますが、多くの場合注目される作品は連載です。それは日本においてのマンガは雑誌の連載が前提として発表されてきた、というところにあるでしょう。そのこと自体はそれがマンガを発展させてきた方法でもあるので、デメリット(作家の思い通りに話の長さを決められない等)もあれど、全否定すべきものではないでしょう。しかし、これに対して「賞」として評価を与えようとすると、ちょっとした問題が生じます。すなわちその作品が盛り上がっている時はどうしても作品の途中になってしまい、このようなマンガの賞を与えるのはあくまで「作品の途中までの評価」に対して与える形になってしまうということ。
映画の場合、その90分なり120分なりの枠内で終わらず続編になることは希です。したがって映画の賞では審査する人間はほぼ必ずその作品を最初から最後まで見ていることになります。小説の場合も、新聞連載などもありますが、殆どの場合はそれが単行本化して、一つの作品として完結してからの評価となっています(シリーズとして続く場合も、だいたいは一冊単位で完結していますね)。一冊を読むのにも1日かからないケースも多いでしょう。
しかしマンガの場合は前述のように、長いターンで話が展開されてゆきますので、どうしても話題となるときは完結した時ではなく、途中なのですよね。かといって連載が終了してからだと、話題としては収束してしまっている作品が多いので、賞としては盛り上がりませんので難しいのかなと。
たしかに、途中まででもおもしろい、ということは賞を受けるに十分なのかもしれません。ただ、その賞を取った作品がそのあと完結まで誰もが賞を受けたことに納得するデキである、ということは思わないのですよね。
たとえば第21回講談社漫画賞一般部門を受賞した『ドラゴンヘッド』という作品があります。映画化もされましたね。
私の記憶ではこれが受賞したのはおそらく序盤のトンネルシーン前後くらいかと思います。しかしこの作品、最終回が賛否両論となります。否定的見解を持つ人の中には、賞は違うだろ、と思う人もいるのではないかと。ちなみに私は消化不良な面はあれど、一つの作品の表現としてああいう終わり方もありだとは思います。ただ、多くの人にとってその賞を受賞した時と完結した時では違う印象を持つでしょうね(ちなみにこの賞と受賞後の話については『タカヤ!』を思い出す人もいるかもしれませんが、あれは読み切りに与えられた賞の連載ってことで、ちょっと話が違うかな)。
たしかに「連載中のマンガに対して賞を与える」というのも、その作品への期待値も籠めるとしてありだとは思います。ただ、どうもそれに偏りすぎているのではないか、と思えるのですよね。手塚治虫文化賞は完結した作品にも贈られることがありますが、連載した作品も混じることが多いですし。ただ、連載中の評価もいいですが、「完結して全てを見た時にどうだったか」というものの評価は、後世に対して必要ではないでしょうか。
で、今日書いたことは2年前に書いたことを思い出して、ちょっと膨らませてみたものなのですよね。
そこで、『毎年「今年一年間に連載が終了した作品を対象とした(読み切りも可)作品だけの投票」とかすると、面白いかもなと思います。』ということを書いたのですが、今でもそれはあったら面白いのではないかと考えます。そして連載が終わったから出来る、一気にまとめ読みという贅沢もできますしね。本当はこのブログの企画としてやりたいのですけど、とても時間がないのでどなたかやってくれませんかね。もしくは『このマンガがすごい!』みたいな出版企画としてとか。どっちにしてもその暁には参加させていただけると嬉しかったりします(相変わらず他力本願)。
ちなみに個人的に注目は、来年か再来年あたりには完結しそうな『鋼の錬金術師』。これが最後にどのような終わり方をして、全体を見たときにどのような印象を受けることとなるのか、今から期待しています。あとはこの前書いた『3月のライオン』もかな。でもこっちはしばらく終わりそうにないですが、これも『ハチミツとクローバー』みたいに完結した時読み直して素晴らしい作品になってほしいなと思います。
■参考:羽海野チカ『3月のライオン』を読み直すことで発見するもの – 空気を読まずにマンガを読む
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