マンガ雑誌における「巻末マンガ」について考えてみる

マンガ雑誌を買うと、その号のイチオシマンガ(○周年記念も含む)がトップページになることは多いですね。よく言う「巻頭カラー」ってもの。では、その雑誌における巻末には、どのようなマンガが来るのでしょうか。

こう書くと、「一番人気のないマンガ」を連想する人がかなり多いのではないでしょうか。それは前述のように巻頭がイチオシ作品、すなわち一番の人気作などが多いのとは反面、巻末はそうではない、すなわち人気がない作品が集まりやすいから。特に少年ジャンプの場合は顕著で、巻末及び巻末近くが何回も続くと、打ち切りフラグ扱いされますよね。まあ実際そうなるのですが。

しかし、別のマンガ雑誌を見てみると、巻頭に人気作というのはまあどの雑誌も共通ですが、必ずしも巻末マンガが不人気作、打ち切り作品ではない場合も多いです。そう、雑誌によっては必ずしも人気順に近い感じで並んでいるのではない場合も多いのです。例えば入稿速度での予測から割り出しているとか、人気とかに関係なく今後数号の位置は決まっているとかもあるようで。ただ、、部数が一番であり、マンガ雑誌のトップである少年ジャンプが実質人気順みたいなものだったので、その影響で「巻末のマンガ=不人気マンガ」というイメージがついてしまったことは否定できないでしょう。

では、どのようなマンガが巻末に来るのか、ちょっと分析してみましょう(ちなみに今回は『ジャンプ放送局』のような読者コーナーはマンガとしてからは外して考えます)。

ギャグマンガ

これはつまり最後の締めとして、誰でも手軽に読めショート系の漫画があるという例。小学館の雑誌で多いですね。私が子どもの頃の少年サンデーも、巻末はそんな感じの四コマでした。『ビックコミック』系では、目次のさらに後ろに、二色カラーでもってきてます。
ちなみに『ビックコミックスピリッツ』における吉田戦車氏の『伝染るんです。』は、同誌の黄金時代、トップクラスの人気でした。巻末マンガでもトップクラスの人気になることはあるということで。
あと、ビックコミックにおいては、黒鉄ヒロシ氏の『赤兵衛』が、この位置で何十年もやっていたりします。

伝染(うつ)るんです。 (1) (小学館文庫) 赤兵衛

企画マンガ

これは、本誌の連載陣とはちょっと毛色の違うもの。企画系とか。たとえばインタビューとか、懸賞マンガとか。その中で有名なのが週刊少年マガジンの『もう、しませんから。』でしょう。これも前述のギャグマンガ同様、安心して読めるってのがありますね。マガジンで目当てのマンガを読んだ後、わりと自然に読んでしまう人は多いのではないでしょうか。
ちなみにこのマンガの作者の西本氏、作中ではほとんど新人マンガ家の扱いですが、実は前作『ポチのへなちょこ大作戦』から数えて18年くらい少年マガジンの巻末で書き続けているという、『はじめの一歩』の森川氏たち大御所グループの一員になります。なのでマガジンのほぼどのマンガ家にもインタビューが出来るってのは、あの人以外にはいなかったとも言えます(このマンガについてはいろいろ注目すべきことがあるので、そのうちまとまったら)。

もう、しませんから。 1 (1) (少年マガジンコミックス)

大御所マンガ

「大御所マンガ」ですが、これには二種類の意味があります。ひとつは連載が長く、その作品が長寿となってしまったもの。つまりビックコミックにおける『ゴルゴ13』みたいなものですね(これは前述のようにビックコミックで後ろに『赤兵衛』があるので、厳密には巻末ではないですが、ストーリーマンガとして目次前の締めになることは多いような気がします)。

あともうひとつは、作者がそのマンガ雑誌の連載陣からして、大御所的な立場にいる人。最近ではまんがタイムきららキャラットの巻末に竹本泉氏の『ばらえてぃもーにん』が掲載されていますが、あんな感じ。余談ですが、きらら系雑誌でマンガ家としての知名度が一番高いのは、竹本氏なんですよね(単行本の売り上げもかなりあるようで)。

得てして、両方ともその雑誌のカラーからちょっと時代的に独自の位置にいる場合があります。だいぶ昔ですが、少年マガジンで『あした天気になあれ』というちばてつや氏のゴルフマンガが連載されていましたが(わりと好きだった)、あれもそんな感じだったかなあ。そんなわけで、雰囲気の流れ的に違和感を生じさせないために、巻末で締めとして使われているのかなと。ただそれは、大御所だから気を遣われているとかではないと思います。そこまで甘い業界ではないでしょうから(これも最初のジャンプ巻末イメージが尾を引いているかな)。

さいとう・たかをセレクション BEST13 of ゴルゴ13 Author’s selection  バラエティも~にん (2) (まんがタイムKRコミックス) (まんがタイムきららコミックス)

堅調マンガ

大御所マンガではないですが、それなりに長く続いていて、安定した人気を誇っている作品が、雑誌によっては巻末に来ることもあります。
これで思いつくのは、ズバリ『拳児』。この作品、少年サンデーの黄金期に連載されていて、今でも根強いファンが多い作品ですが、掲載位置は巻末が多かったです。まあ正直、当時のサンデーの絵柄からは藤原氏の絵がやや異質な上、憲法のマンガも異質だったというのもありますが、とりあえず最後に〆として読むにはいい感じだったのですよね。あと、同じサンデーなら『ARMS』もそうだったかな。あれも根強い人気が巻末多かったし(もしかしたら単純に原稿速度による工程とかの問題だったからかもしれませんが)。

ちなみに、こうしている雑誌の場合、この直前に載る作品がよく最終回になっていたような。

拳児 Vol.1 (1) (少年サンデーコミックスワイド版) ARMS 1 (1) (少年サンデーコミックスワイド版)

ちなみに、先日紹介した『恐竜大紀行』も、ジャンプ以外ならここの位置づけになったんじゃないかなあと思ってしまいます。

■参考:少年ジャンプのアンケート至上主義が取り落としたもの~『恐竜大紀行』 – 空気を読まずにマンガを読む

恐竜大紀行 完全版

とりあえず今までの経験から、独断で抜き出してきました。
まあ要は、掲載順位は必ずしも人気順というわけではないので、巻末のマンガに余計な偏見を持たないで、そのおもしろさをしっかり見るべきではないかということで。

ちなみに私は小説とかネタバレものを除いて本とかを後ろから読むことがわりとあるので、こういった巻末マンガを一番に婿とがよくあったりします。

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コメント

  1. […]  以前『マンガ雑誌における「巻末マンガ」について考えてみる 』というエントリーで様々な巻末マンガに触れましたが、その中で週刊少年マガジンの巻末をにある西本英雄氏の『もう […]

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